サスティナブル・コミュニティ~「マークスプリングス」!
午後から、まちづくりの勉強のため東急田園都市線「南町田駅」近郊のマークスプリングス(事業主:オリックス)という物件を見に行く。
ここは、「アットホーム・ダッド」など、数々のTVドラマや、メディアに取り上げられ、一躍人気の場所となった住宅地開発だそうです。私は恥ずかしながら、あまり認識していませんでした。
ネットなどであらためて検索してみると、「日本で初めてのサスティナブル・コミュニティ」だとか「はやりすたりのないワールドスタンダードのデザイン」など、様々な美辞麗句が並べられています。
ネット情報、紙ベースの記事などを見る限りでは、失礼ながらハリボテ、テーマパーク的など好き嫌いの多そうなデザインとしか思えませんでした。
新宿からJR山手線で渋谷へ行き、田園都市線に乗り換えて行く。
南町田まで新宿から都合1.5時間ほど。そして現地まではさらに徒歩で20分くらい、バスでも10数分はかかるという場所。
さらに南町田は各駅停車しか停まらない。南町田は数年前にグランベリーモール(東京急行電鉄が開発)というアウトレットができ、それはそれで大いに人気を得ているような場所だが。
また、周囲には東名の横浜町インター、国道246号線、国道16号などがあり交通の結節点ともなっており、またグランベリーモール以外にもカルフール他のGMSもいくつかあり、利便性という意味では悪くないのかもしれないが。
通勤や居住地としては若干?を感じてしまう。
現地について見ると、周囲はコンクリート2次製品の工場など住宅地として相応しい景観とは言えない。そこを逆手にとり、この5.4?の開発では外周部分に西欧の城郭状に高層のマンション(4F~10F)を配置して、中にカーサと言っている戸建住宅を抱き込んだ配置計画となっている。
マンションも戸建もスパニッシュ・スタイル(一部イングリッシュ・スタイル)の非常に特徴的なデザインとなっている。
電線の地中化、様々なサービス施設、カーブを多用した変化に富んだ景観など見るべきものも多い。
建築デザイン的には、好き嫌いがわかれそうな気がするが、一貫したまちづくり哲学(作るだけでなく、住まい方も含めて)、それを貫徹するためのデザイン密度の高さ、多業種との調整・コラボレーションなど、関係各氏のこの開発を実現させた努力には頭が下がる思いがした。今後のまちづくりを考えていく上で、学ぶべき事は非常に多いなという印象を受けた。
案内をしていただいたチーフデザイナーでありマネジメントも担当された渋谷氏(ラウリマ デザイン スタジオ)が、
「これは特殊解かもしれないが、ここで培ったコンセプトは今後のまちづくりのメルクマールの一つとなっていくはず」、
というような自信のある発言に、まちづくりに携わる者のはしくれとして、一種感動を覚えた。
様々な諸氏のご意見を賜りたいものである。
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